寝具はある程度使用すると劣化し、寝心地が悪くなるため買い替えが必要になります。スプリングマットも、ウレタンなどのマットと比べ丈夫そうだと思うかもしれませんが、やはり劣化すれば良質な睡眠がとれなくなるので交換が必要でしょう。
買い替え時に問題になるのは不要になったスプリングマットの処分、小さいものではないですから気軽に捨てるわけにはいかないし、そもそもどんなゴミとして処分すればいいのかわからないかもしれません。
間違いなくスプリングマットを処分するために、その方法について解説していきます。
目次
スプリングマットは粗大ゴミに出せない?
スプリングマットは人が寝ころべる大きさで、しかもかなり厚みがあって1人で持ち運ぶことはカンタンではないはずです。
そのようなゴミなら粗大ゴミとして自治体で処分してくれるはず、そう思うかもしれません。確かにウレタンなどのマットレスは、粗大ゴミとして処分してくれる自治体は多いでしょう。
しかし、処分可能なマットレスの条件として「スプリングなし」と記載されている自治体も多く、スプリングマットの処分を依頼できないかもしれません。
なぜスプリング使われているとNGなの?
スプリングマットには金属製のスプリングが使用されています。自治体では金属などの燃えないゴミを処分する際に、リサイクルできるものを分別してリサイクル工場へ回しますが、スプリングマットの場合は解体が難しいため、受け入れを断るケースが多いのです。
リサイクルに回すための分別ができないゴミは、破砕機にかけることで鉄・アルミなどの金属を選別することができリサイクルが可能になります。しかしスプリングは破砕機にかけるとからまりやすく、トラブルが起こる可能性があるためそのような処理もできません。
スプリングマットOKの自治体もある
すべての自治体でスプリングマットの処分がNGだとは限りません。中には粗大ゴミとして処分を受け付けている自治体も存在します。ただし、先ほども説明したようにカンタンに解体できないため、処理を外部の業者に委託しその分の手数料が上乗せされるケースも少なくありません。
粗大ゴミとして処分できても、手数料がプラスされるため一般の粗大ゴミよりも費用がかかる可能性があるということです。
また、粗大ゴミとして処分を依頼することが可能でも、スプリングマットを指定の場所まで持っていくことはカンタンではないでしょう。大きく重量もあるので、2人以上でなければ難しいはずです。
粗大ゴミではなく普通のゴミとして出せる?
粗大ゴミでは出せないことが多いスプリングマット、でも普通のゴミとして収集に出すことは不可能ではありません。もちろんそのまま指定袋に入れるわけにはいきませんが、入るように加工してしまえばいいのです。
どうすれば普通のゴミとして処分できる?
解体して分別し燃えるゴミと燃えないゴミとして処分すればOKです。スプリングマットに使われている素材では、鉄製のスプリングのほかファスナーなども金属製なので燃えないゴミに該当するでしょう。
表面のカバーや中に入っているクッション材は燃えるゴミ、プラスチックのパーツの場合は自治体によって燃えるゴミか燃えないゴミか異なるので確認が必要です。
解体した燃えないゴミ・燃えるゴミは、いずれも指定袋に入る大きさにカットしなければなりません。
どうやって解体する?
はじめに断っておきますが、スプリングマットを解体することはかなり手間がかかり面倒です。道具も必要ですし、慣れていない作業でケガをしてしまう可能性もあります。
それでもチャレンジしてみたいなら、つぎの手順で行ってください。
1.道具を用意する
カッターやハサミなどカバーやクッション材を切る道具と、鋼材や線材をカットする工具であるボルトカッターを用意する必要があります。
2.素材を分けてカットする
カバーやクッション材をカッターなどでスプリングから外し、ファスナーなど金属やプラスチックのパーツも分別し指定袋に入るサイズにカットします。スプリングはボルトカッターで、こちらも指定袋に入るサイズにカットします。
3.燃えるゴミと燃えないゴミに分けて処分
布製のカバーやクッション材などは燃えるゴミとして、ファスナーなどの金属・スプリングは燃えないゴミとしてゴミ収集場所に出すか、直接清掃センターなどに持ち込んで処分します。
このような手順でスプリングマットを処分することもできますが、スプリングをカットする作業は工具の扱いに慣れていなければ危険を伴いますし、カットしたスプリングの先端が鋭利なので慎重に作業を行わなければなりません。
手間と時間がかかり根気も必要になる作業なので、スプリングマットの処分ではあまりおすすめできない方法です。
自治体以外に処分を依頼する
粗大ゴミや不燃・可燃ゴミとして自治体に処分を依頼する以外にも、つぎのような処分方法があります。
新しいマットレス購入時に引き取ってもらう
新しくマットレスを購入する際に、今まで使ってきた古いマットレスを購入する店舗で引き取ってくれるサービスを利用することもできます。
新しいマットレスを購入する場合のみ可能な処分方法で、不要な古いマットレスの処分だけを依頼することはできません。新しいマットレスが配送されるときに回収してもらえますから、自分で処分する場所まで持ち運ばなくていいというメリットもあります。
リサイクルショップなどで売却する
リサイクルショップに売却するという方法もありますが、寝具ということから衛生面で敬遠されることがあり、有名ブランドのマット以外では買い取りを断られることが多いようです。
フリマアプリやインターネットオークションでも、リサイクルショップと同様に取り扱いが少ないので、売却は難しいかもしれません。
欲しい人に譲る
売るのではなくタダで譲るというのなら、使用したスプリングマットでも欲しいという人がいるかもしれません。地元の情報掲示板などに「譲ります」あるいは「売ります」と出品する方法で、処分できる可能性があります。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者なら、自治体では断られるスプリングマットも引き受けてくれます。
わざわざ指定された場所まで持ち運ばなくてもOK、自宅にいながら重くてかさばるスプリングマットを処分してもらうことができますから、自治体で処分できる地域に居住している人にもおすすめの方法になります。
不用品回収業者への依頼はメリットが多い
スプリングマットの処分を不用品回収業者に依頼するなら、つぎのようなメリットがあります。
メリット
- 都合の良い日に処分を依頼できる
- 手間と時間をかけずにラクに処分できる
- ほかの粗大ゴミや不用品も一緒に処分できる
もし自治体に処分を依頼できるとしても、指定された日時にスプリングマットを持っていくことが難しい場合もあるでしょう。処理場まで運ぶとしたら車が必要、スプリングマットは重くてかさばるものなので扱うのも大変です。
また、慣れない解体作業を行えば、時間も手間もかかりケガをする恐れもあります。不用品回収業者に依頼すれば、都合の良い日に回収に来てくれますし自分でスプリングマットを運び出す手間もいりません。
もちろん、解体するような危険は伴いませんし、プロにお任せするのですから安心して処分することができるでしょう。スプリングマットだけの処分では高くつくかもしれませんが、ほかに処分したい不用品も依頼すれば結果としてお得になることもあります。
安全で手間と時間をかけない方法がおすすめ
自治体で処分を断られることがあるスプリングマットですが、解体すれば燃えるゴミ・燃えないゴミに分けて処分することは可能です。しかし、手間も時間もかかり危険が伴う作業になるのであまりおすすめはできません。
安全で簡単な処理方法としては、買い替えのときに引き取ってもらう、譲るといった方法もありますが、より自分の都合に合わせやすいのは不用品回収業者への依頼でしょう。
処理を依頼すれば当然費用がかかりますが自分の身体への負担はありませんし、一緒に回収を依頼した不用品を買い取ってもらえることも期待でき、思わぬ収入になるかもしれません。
スプリングマットは安全で確実に、負担のない方法を選んで賢く処分してみてください。