電化製品は購入からある程度経過すると買い替えの時期を迎えるものですが、照明器具に関してはちょっと違うのではないでしょうか。照明器具にセットして使う蛍光灯や電球は、寿命があるので交換しなければなりませんが、照明器具本体が壊れるということは頻繁にはないものです。ですから、照明器具の処分もめったに行われることがなく、いざ処分しようとしたときに迷ってしまうかもしれません。
普段のゴミ処理といえば自治体のサービスを利用することが多いはず、照明器具は指定袋に入るか微妙だし電化製品ということで粗大ゴミでOKなのでしょうか。
照明器具の処分方法にはどのようなものがあるのか、くわしく解説していきます。
目次
照明器具の処分は注意が必要
照明器具にはいろいろな種類があります。天井から吊り下げるタイプのペンダントライト、天井に直接取り付けるタイプのシーリングライトやダウンライト、スポットライトやスタンドライト、シャンデリアなど、用途に合わせて選ぶことができます。
いずれの照明器具でも、共通するのは本体とそこに取り付ける電球・蛍光灯をセットにして使用するということですが、この電球や蛍光灯は消耗品なのでこちらの処分は経験済みという人も多いでしょう。ですが、電球や蛍光灯を正しく処分できているかどうか、実はちょっと怪しいと思っている人は多いのかもしれません。
照明器具を処分する場合、本体と電球や蛍光灯を分けてから行う必要があり、本体は粗大ゴミや不燃ゴミとして処分することが可能です。電球や蛍光灯の場合は、本体を処分するよりも注意が必要なので見ていきましょう。
注意しなければならない電球や蛍光灯の処分
電球には昔からある白熱電球のほかにLED電球があり、白熱電球はガラス製でLED電球の場合はガラス製もありますがプラスチックのものもあります。
ガラスでできている電球は、割れ物ですから取り扱いに注意する必要があり、ゴミとして処分する際もケガをしないようにしてください。照明器具から取り外すときはもちろん、ゴミとして出すときも収集する人に危険がないよう気を配りましょう。
また、蛍光灯の場合は白熱電球・LED電球よりも注意が必要で、水銀が使用されていることから自治体では一般のゴミとして処分できないこともあります。いわゆる「危険ゴミ」や「有害ゴミ」扱いになるわけですが、住んでいる自治体ではどのように蛍光灯を処分しているのか、ルールを把握して適正に処分してください。
照明器具を自治体で処分する場合
照明器具を自治体で処分する場合、粗大ゴミあるいは不燃ゴミ扱いになります。どのように出せばいいのか、それぞれをくわしく説明しましょう。
照明器具を粗大ゴミとして出す
自治体に粗大ゴミとして出すなら、自宅前や収集場所まで回収に来てくれる戸別回収と、粗大ゴミを受け付けてくれる処理施設まで直接搬入する方法から選ぶことができます。粗大ゴミとして回収してもらう際の、流れはつぎのとおりです。
- 自治体の粗大ゴミ受付窓口まで連絡し回収を依頼する
- 照明器具の処分費用を確認し、粗大ゴミ処理券を取扱店で購入する
- 処分したい照明器具のわかりやすい場所に粗大ゴミ処理券を貼り付ける
- 指定された日・場所に処分したい照明器具を置いておく
回収日、自宅まで来てもらう場合でも立ち会う必要はありません。また、粗大ゴミ処理施設まで直接持ち込む場合は、その自治体によって受付時間が異なりますし、事前の予約が必要になる場合があるので確認してください。
戸別回収の場合、照明器具を粗大ゴミとして処分するなら処分費用は200円~300円程度が相場ですが、照明器具の種類やサイズによっては1,000円程度かかるケースもあります。各自治体で品目別の料金が決められていることも多いので、こちらも確認してみてください。
また、どちらの方法でも電球や蛍光灯は外してから出します。外した電球や蛍光灯は自治体のルールに沿って正しく処分してください。
照明器具は不燃ゴミとしても出せる
処分したい照明器具がゴミ収集で使用する指定袋に入るサイズなら、粗大ゴミとして処分しなくても燃えないゴミとして出すこともできます。サイズが小さい照明器具、あるいは大きなものでも解体することで指定袋に入れることができるでしょう。不燃ゴミとして出す場合も、割れると危険な電球や蛍光灯はそのままにせず外す必要があります。
外した電球や蛍光灯は、自治体のルールを確認して別に処分しましょう。
小型家電として出せる場合も
自治体によっては電気や電池で動く小型の家電製品を、リサイクルに回すためゴミとは別に回収していることがあります。小型の照明器具、たとえば卓上タイプのスタンドライトなどはそのような小型家電として出すことができるでしょう。リサイクルに回すので処分するための費用は必要なく、拠点回収や自治体の施設に設置されている回収ボックスに入れることで処分することができます。
不用品回収業者に依頼して処分する方法も
自治体で行っているゴミ処理サービスを利用するのではなく、不用品回収を行う業者に依頼して照明器具を処分することもできます。自治体で処分するより費用はかかるのですが、処分を依頼してから回収までが素早いというメリットがあります。自治体で粗大ゴミとして回収してもらう場合は、申し込んで粗大ゴミ処理券を買い、当日まで照明器具を保管しなければならず、すぐには処分することが難しく手間もかかってしまうでしょう。
収集場所まで持ち運ぶ必要がなく、自宅まで回収に来てもらえるので、かさばって重量がある照明器具でも気軽に処分することができるはずです。
照明器具をひとつだけ、あるいは数個の処分で不用品回収業者に依頼するのは割高になりますが、そのほかにも自分で処分するのが面倒な不用品のあれこれを、まとめて処分するのがおすすめです。
廃棄ではなく売却する方法もある
不要な照明器具はゴミとして処分・廃棄するだけでなく、売却することも可能です。リサイクルショップや家具専門の買取業者など、照明器具を買い取ってくれるお店は存在します。ただ、つぎのような照明器具なら買取を断られることがあるでしょう。
ココに注意
- 故障して使用できないもの
- 年式が古い、製造からかなり時間が経ったもの
- 汚れや傷、変色が目立つもの
- 取り付け方法が難しいもの
ただし、少々古いものでもデザイン性が高い照明器具なら買い取ってくれる場合もあります。まだ使えるブランド品やデザイナーズの照明器具なら、査定してもらうことをおすすめします。
リサイクルショップは割に合わない?
リサイクルショップでは、新品か新品同様にキレイな状態の照明器具でなければ買い取ってくれない可能性があります。値段がつかなくても引き取ってくれるなら無料で処分することができますが、持ち込む手間やリサイクルショップまでの交通費などを考えると、採算が合わないかもしれません。
ブランド品なら専門の買取業者に依頼
もし処分したい照明器具がブランド品なら、家具専門の買取業者に買取を依頼してはいかがでしょうか。専門的な知識を持っているので適正な価格で買い取ってくれますし、照明器具の取り外しも任せられるケースがあります。
また、ブランド品以外でもOKという家具買取専門業者もいるので、処分したい照明器具は結構高価な品だったという人なら、問い合わせてみることをおすすめします。
照明器具の状態により廃棄か売却を検討して
壊れてしまった照明器具ならゴミとして処分・廃棄するしかありませんが、まだ使える状態なら売却も検討してみましょう。ブランド品など高価だった照明器具なら、少々古くても高く買い取ってくれる可能性があります。
廃棄するしかない照明器具を自治体で処分する場合は、器具本体から電球や蛍光灯を外してから粗大ゴミや不燃ゴミとして出してください。外した電球・蛍光灯もトラブルが起こらないようにルールを守ってゴミに出しましょう。
粗大ゴミ回収に出す都合がつかない場合や、すぐに処分したい場合なら不用品回収業者に依頼するという方法もあります。連絡すれば自宅まで回収に来てくれるので、処分したい照明器具を持ち運ぶ必要がありません。
照明器具だけでなく、ほかにも処分したい不用品がいろいろあるのなら、まとめて不用品回収業者に処分を依頼してみてはいかがでしょうか。