食洗機は、使い勝手の良さと時短の効果で多くの家庭に導入されています。しかし、長い年月の使用や最新モデルへの買い替えなどさまざまな理由で処分の必要が生じることもあります。
「食洗機の処分は一体どのようにすれば良いのだろう」と疑問に思う方も少なくないでしょう。特に、大型の家電のため、正しい取り扱いや処分方法の知識が必要です。
この記事では、食洗機の安全な取り外し方から、粗大ゴミとしての処分や他のさまざまな処分方法まで詳しく解説していきます。
目次
基本的な食洗機の取り外し方
食洗機を処分する前にまずは適切に取り外す必要があります。食洗機には「据え置きタイプ」と「ビルトインタイプ」という2つの主要なタイプが存在します。
特に、ビルトインタイプの取り外しは難易度が高いとされ、DIYに不慣れな方にとっては注意が必要です。
以下は食洗機の基本的な取り外し手順です。
- 食洗機への水供給を止めるために分岐水栓のコックを閉じます。
- 食洗機の内部の水を排出するため、電源を入れてスタートを押します。
- 1分後電源を切り再度電源を入れ直し、乾燥のみでスタートボタンを押します。
- さらに1分後、電源を切り電源プラグとアースを取り外し電源の接続を完全に解除します。
- 分岐水栓から給水ホースを外します。
この際、少量の水が出ることがあるためタオルを用意しておくと良いでしょう。 - 移動中の水漏れを防ぐため、排水ホースと給水ホースを上向きにして養生テープなどで仮止めします。
なお、食洗機の取り外し後の分岐水栓はコックをしっかりと閉じましょう。
また、各自治体には食洗機の処分に関する独自のルールがあるので、処分の際はそれらのルールに従う必要があります。
最後に、取り外し作業を行う際は、製品の取扱説明書を参考にすることを推奨します。それにより、より安全かつ確実に取り外しができるでしょう。
食洗機を処分する方法
食洗機は一般的な家電製品の中でも特別な存在ですが、家電リサイクル法の対象とはなっていません。正確かつ適切に処分することが求められます。以下に挙げる方法をメリットとデメリットも交え紹介します。
食洗機を処分する方法
- 粗大ゴミとして処分する
- 家電量販店の回収サービスを利用する
- リサイクルショップで売却する
- 不用品回収業者に依頼する
粗大ゴミとして処分する
食洗機を正しく処分する際、粗大ゴミとして自治体の回収サービスを利用するのが一般的です。食洗器は一部の自治体では燃えるゴミとして回収されることもありますが、多くの場合、燃えないゴミや粗大ゴミとして扱われます。
食洗器を粗大ゴミとして処分する際にかかる手数料は、おおよそ900〜1,200円程度で、回収のためのリサイクル券やシールの購入が必要となります。
食洗機の処分手続きは非常にシンプルで、以下の流れで申し込むことができます。
- 粗大ゴミ受付センターや自治体の公式ページで申し込みを行います。
- 回収日、回収場所、回収費用、受付番号を確認します。
- スーパーやコンビニで必要なリサイクル券を購入します。
- 指定の回収日に、リサイクル券を食洗機に貼り指定場所まで持って行きます。
メリットとして、費用を抑えた処分ができる点や自治体のルールに従って適切に処分できる点が挙げられます。
一方、デメリットとして、ビルトインタイプの食洗機が回収対象外である場合が多いことや食洗機の取り外しを自ら行わなければならないこと、指定場所まで運ぶ手間があることなどが考えられます。
家電量販店の回収サービスを利用する
新しい食洗機を購入する際、大手家電量販店の「小型家電リサイクル回収サービス」の利用は多くの方にとって有効な選択肢となります。特にヤマダ電機やケーズデンキ、エディオン、そしてヨドバシカメラなどではさまざまなサービスが提供されています。
メリットとしては、食洗機の新設の際に撤去から廃棄まで一括で対応してもらえ手間が省ける点や複数のメーカーの食洗機を店舗で直接比較・検討が可能な点が挙げられます。なお、一部の店舗では回収のみ(撤去不要)の場合、1,000円以内での処分が可能です。
また、全ての店舗で回収サービスが提供されているわけではない点に注意しましょう。回収のみの対応を希望すると、一部の店舗では受け付けてもらえないことがあります。
さらに、出張回収を依頼した場合、出張料金が高額になるため注意が必要です。エリアや店舗によってはサービスの内容や料金が異なるため、利用する前には事前に店頭や電話での問い合わせが推奨されます。
新しい食洗機の購入を検討中の方は、家電量販店の回収サービスを上手く活用すれば安心して食洗機の処分を行うことができます。
リサイクルショップで売却する
食洗機を処分する際、未使用品やほぼ新品同様のものはリサイクルショップでの査定がおすすめです。近年、食洗機への需要が高まっているため、良品であれば中古市場での需要が見込めます。
この方法のメリットは、自宅からの出荷が不要な場合が多く、買い取りによる収入が期待できる点やエコ活動に貢献できる点です。なお、食洗機が買い取りの対象外となる場合や出張査定がない場合、店舗への持込が必要な点に注意が必要です。
主要家電メーカー、特にリンナイ、パナソニック、三菱電機のビルトインタイプで、5年以内のモデルかつ動作確認が取れる商品は、買い取りの対象となる可能性が高いです。
フリマアプリに出品する
リサイクルショップでの食洗機の買い取りが難しい場合、フリマアプリへの出品を検討すると良いでしょう。フリマアプリは手軽に始められるため食洗機の出品も簡単で、多数の利用者がいるため商品が見られる確率は高くなります。
メリットは、自分で出品価格を設定できるため、納得の価格で取り引きが可能な点や豊富な利用者数により、多くの人の目に留まりやすい点です。一方、出品する際の配送料や手数料が発生する点や商品の発送に手間と時間がかかる場合がある点に注意が必要です。
また、必ずしも商品が売れる保証はありません。実際にフリマアプリを利用している人々は、据え置きタイプやビルトインタイプの食洗機を出品しています。
実際の出品価格をリサーチすることで、適切な価格帯を把握するのもおすすめです。
不用品回収業者に依頼する
食洗機を処分する際、自治体のゴミ回収サービスが利用できない場合があります。そういった状況下での1つの解決方法として、不用品回収業者のサービスを利用する選択肢が考えられます。
不用品回収業者は多くの場合、即日対応してくれるので急な処分が必要な場合でも大変役立ちます。
メリットは、迅速な対応が期待でき緊急の場合でも頼りになる点や撤去から処分までの一連の作業を専門家に任せられる点です。
また、片付けや引っ越し時の不用品の回収と合わせて一括して依頼することも可能です。ただし、自治体のサービスに比べると費用がやや高額になることがあります。さらに、悪徳業者も存在するため依頼する業者の選定には十分な注意が必要です。
トラブルを避けるためにも不用品回収業者を利用する際は、サービス内容や料金についての事前の確認がおすすめです。
まとめ
食洗機の処分について、さまざまな方法が存在することをこの記事を通じて紹介しました。大切なのは、自身の状況やニーズに合わせて最も適切な方法を選ぶことです。安易に粗大ゴミとして捨てるだけでなく、リサイクルや再利用の視点も持つことで環境への負担を減らすことができます。
また、家電量販店の回収サービスや不用品回収業者を利用することで、手間をかけずに安心して処分することも可能です。
一方で、フリマアプリなどを活用すれば、まだ使える食洗機を新しいオーナーに譲り、少しの収益を得るチャンスもあります。
今までお世話になった食洗機の処分を検討する際は、この記事の内容を参考にし最善の方法を選んでください。