一日でも早く片づけたいゴミ屋敷。しかし、大量のゴミを放っておくと、異臭や害虫なども発生し、ご近所トラブルに発展しかねません。また、一人で片づけるのは至難の業です。
ここでは業者の選び方について解説していきます。
目次
清掃業者の探し方
清掃会社はホームページを持っていることがほとんどなので、インターネットで検索する方法が一番簡単です。くらしのマーケットや、エコノバといったサイトであれば、一度に複数の業者に問い合わせることもできます。
TVや広告などの宣伝費を抑えることにより、清掃作業代を低く設定している。と謳っている業者も多いので、まずはインターネットで検索してみましょう。
清掃業者の選び方
自治体の許可を得ているか
「一般廃棄物収集運搬業許可」「産業廃棄物運搬収集許可証」「古物営業許可」といった許可証を取得しているか確認しましょう。悪徳業者に当たってしまい、もし適切に処分されずに不法投棄をされた場合、捨てた業者だけでなく依頼者側も刑罰の対象になってしまいます。トラブルに巻き込まれないためにも注意が必要です。
また、作業中にうっかり壁や床を傷つけてしまった時のために、損害賠償保険に入っているかも確認しておいた方がいいでしょう。ホームページでは、目につくところに許可証取得していることを明記している業者が多いのですが、「会社概要」の項目から確認することもできます。
会社の情報が明確である
悪徳業者の場合、会社の所在地をホームページ上に記載していない業者もあります。また、携帯電話番号しか記載されていないような業者の場合にも注意が必要です。
所在地や連絡先が分からない場合は悪徳業者です。と言っているようなものですから、何かトラブルがあったときに逃げられてしまう可能性もあります。業者のホームページを見るときは住所、連絡先、許可証の確認を行いトラブルを回避しましょう。
サービスが充実している業者を選ぶ
トラック詰め放題プランや、ハウスクリーニング対応、また、リサイクル品として処分品を買取ってくれる業者もあります。ゴミを片づけているとカビやコバエ、ゴキブリの糞や死骸などが見つかることがあり、素人では落としきれない汚れや異臭があります。ハウスクリーニングまでやってもらえれば、そういった汚れや異臭に対応してくれますので安心できます。
改めてクリーニング業者を探すことは手間がかかるので、一括で対応してくれる業者を選びましょう。また、リサイクル品の買取をその場でやってもらえれば、不用品回収の費用を買取分、値引きしてくれますので、よりお得に利用できます。
評判のいい業者、実績のある業者を選ぶ
ホームページを見ればどの程度の実績があるか確認できます。依頼者のなかには、「こんな部屋をお願いするのは恥ずかしい」と考える方もいらっしゃるかと思いますが、実績のある業者は、月に10件以上の部屋を片づけています。見慣れていますので恥ずかしがる必要はありません。
また作業もスピード勝負なので、作業員同士が話す余裕など正直ないそうです。ホームページでは、作業前と作業後の写真を載せていたりするので、どれぐらいの時間で作業してもらえるのかも確認できます。写真を確認するポイントは、昔の物ではなく、ここ1、2年以内のものであることが望ましいです。
最近では依頼者に許可をとり、作業中の動画をYouTubeに上げる業者もあります。より作業風景が確認しやすくなっています。ホームページがなかったり会社の所在地が不明な業者の場合、トラブルに巻き込まれる可能性も高くなってしまいます。
ココに注意
悪徳業者に引っかからないためにも事前に情報収集を行うことをおすすめします。
明確な料金設定
業者から見積もりを取ってもらうときは、料金設定が明確であることが大切です。ゴミ屋敷の作業代は、回収作業代、清掃作業代、トラック代、人件費で決まります。
あいまいな項目があると、あとで追加料金が発生したり、トラブルに発展しかねません。
業者は、見積もりを依頼すると現場を訪れて見積もりを行ってくれます。
この時に、見積書にはどのような作業にいくら費用がかかるのかを明記されていることをしっかり確認して、不明な点があったら見積もりの段階でしっかりと確認しておきましょう。料金が安ければ安いほど利用者としては嬉しいのですが、安い理由が説明できることも重要です。
宣伝広告費を抑えている場合や、作業日が平日で時間の融通がきく場合だったり、家の目の前にトラックが駐車できる。といった場合は、料金が安くなることが多いです。(作業日が土日祝日限定や、家の前面道路が狭くトラックを停められない。その場合、トラックまで距離があり、追加費用発生ということもあります。事前に確認が必要です。)
説明が曖昧だとしっかりと処分されず、不法投棄をされてしまう恐れもありますので、しっかりと安さの理由も確認しておきましょう。
また、見積もりは2、3ヵ所の業者にお願いして、だいたいの相場を把握することをおすすめします。
見積もりを依頼するときは、電話でのオペレーターの対応がいいと作業に来る作業員の対応もいいことが多いです。
電話口の対応にも注意してみましょう。
プライバシーに配慮してくれる業者
ゴミの中には個人情報が記載されているものもあります。
個人情報漏洩防止のためにも、処分をするときに段ボールや、不透明な袋に入れて、見えにくくするといった対応をしてくれるかどうかも見積もりのときに確認しましょう。
また、作業当日は、あまり人目につかずに作業をしてほしいと考える人も多いでしょう。
深夜や早朝に対応してくれる業者であれば、近所に気付かれることなく片づけることも可能です。依頼主は仕事や育児、介護に追われ指定のゴミ収集日にゴミが出せなかったり、片づける余裕がなかったり、また、精神的な疾患を持っている方もいたりと事情は様々です。
それでも現状を変えようと考え、清掃業者に依頼したわけですから、見積もり時に「うわっ、汚い」「足の踏み場もない」などと言ったり、態度に出すような業者は選ばない方がいいでしょう。
作業中の立ち合いを断る業者には注意しよう
基本的には作業には依頼主の立ち合いが必要です。
業者側も処分するものと、処分しないものの確認や、トラブルの回避のために立ち合いをお願いすることが多いのですが、悪徳業者の中には、「作業効率アップのため」などと理由をつけて依頼主の立ち合いを断ることがあります。
もし高価なものが見つかった場合、黙って持って行ってしまう場合もあるので、見積もりの時に立ち合いの有無を確認し、立ち合いを断る業者には注意をしましょう。
ゴミ屋敷清掃士という資格保有者がいる
ゴミ屋敷清掃士とは、ゴミ屋敷清掃認定協会が認めた、ゴミ屋敷のことを充分に理解し、ゴミ屋敷清掃のプロフェッショナルとして、確かな「技術」「知識」「自覚」を有した方に認定される資格です。ゴミ屋敷清掃士の資格取得のためには、清掃に関しての研修・試験を受ける必要があります。
この資格を保有している清掃者・業者はゴミ屋敷の清掃に関して、適正な見積もり、適切な処分をしてくれます。(ゴミ屋敷清掃士認定協会ホームページより抜粋)
ゴミ屋敷清掃に必ず必要な資格ではありませんが、幅広い知識や、確かな技術をもったゴミ屋敷清掃士の資格者がいる会社か。という点は、判断材料の一つになるかと思います。