この記事では、消火器を処分する際の適切な手順や注意点について詳しく解説します。環境への影響を最小限に抑えるためにも、消火器を処分する際には法律や地域の規制に従うことが重要です。
消火器の処分に関心のある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
目次
消火器の処分方法5選
まず、消火器は通常の粗大ゴミや燃えないゴミとして処分することができません。
廃棄物処理法に沿って処分することが必要とされています。
また、消火器をリサイクルする取り組みが進められており、国内で製造された消火器はリサイクル処分することが可能です。
以下で消火器の処分方法を5つ紹介します。
特定窓口に引取依頼をする
特定窓口に申し込み、消火器の引取依頼をすることができます。特定窓口は全国に約5,000ヶ所あり、「消火器の販売代理店」や「防災・防犯事業者」が主に担っています。
引取依頼する際は、必ず事前に各窓口へ問い合わせが必要です。
特定窓口は下記サイトで確認することができます。
お問合せ先
また、不明点などは消火器リサイクル推進センターまで電話で問い合わせることもできます。
消火器リサイクル推進センター
TEL:03-5829-6773
営業時間:9:00〜12:00、13:00~17:00(土日祝休日を除く)
引き取りの際には「リサイクルシール」と呼ばれるシールを、特定窓口や指定取引所、消火器リサイクル推進センターで購入して貼り付ける必要があります。
なお、2010年以降に製造された消火器にはリサイクルシールが既に貼られているので「リサイクルシール」は不要です。
ただし、特定窓口によっては回収のみを行う場合や、持ち込みのみを受け付ける場合があるため事前に確認しておくことが重要です。
特定窓口に引取依頼をする費用
特定窓口に消火器の引き取りを依頼した場合、回収場所までの運搬費用や保管費用が発生します。さらに処分したい消火器にリサイクルシールが貼られていない場合、リサイクルシールを購入する費用が発生します。
リサイクルシールの価格は窓口によって異なるため、料金については各窓口に問い合わせて確認しましょう。
また、消火器リサイクル推進センターでも小型用リサイクルシールを購入することができます。(一回の注文で最大5枚まで購入可)
下記サイトの「リサイクルシールの購入方法」から手順に沿って購入できます。
消火器リサイクル推進センターでは小型用リサイクルシールが1枚600円で販売されており、住宅用消火器やABC粉末消火器のうち20型以下のものに使用することができます。
なお、1回の注文につき別途送料と代引き手数料がかかるので注意しましょう。
諸費用は業者によって異なるので一概には言い切れませんが、特定窓口に引取依頼をする費用はリサイクルシール代込みで約2,000〜3,000円ほどになります。
特定窓口か指定取引所に持ち込む
消火器は特定窓口または指定引取場所に持ち込み処分することも可能です。
持ち込みについては、まず事前に最寄りの特定窓口へ問い合わせて確認することが必要です。
先ほども触れた特定窓口に持ち込むこともできますが、指定引取場所での持ち込みも受け付けています。
指定引取場所は「消火器メーカー営業所」や「廃棄物処理業者」が担っており、全国に約200ヶ所あります。
特定窓口または指定取引場所に持ち込む費用
特定窓口に持ち込んだ場合は、リサイクルシール代以外に保管費など他の費用がかかることがあり、約1,500円前後になります。一方、指定引取場所に持ち込んだ場合、運搬費用と保管費用はかからず、必要なのはリサイクルシールの購入費用のみです。
しかし、前記したように指定引取場所は全国に約200ヶ所と数が少ないため近くに指定引取場所がない場合は他の方法を検討しましょう。
また、指定取引場所によってはリサイクルシールを販売していないこともあるので注意しましょう。
ゆうパックで回収してもらう
消火器リサイクル推進センターへ申し込んで、消火器をゆうパックで送り回収してもらうこともできます。ゆうパックによる回収の場合も事前に申し込みが必要で、以下の電話番号かサイトから手順に沿って回収の依頼を行います。
お問合せ先
- ゆうパック専用コールセンター: 0120-82-2306(ゆうパックの受付、問い合わせのみ受付)
- 家庭用廃消火器回収リサイクル
なお、ゆうパックでの回収申し込みは、申し込み後すぐに手配されるためキャンセルおよび変更はできないので注意が必要です。
また、薬剤量3kgを超える消火器と据置式消火器は、ゆうパックによる回収は受け付けていないので確認してから申し込むようにしましょう。
ゆうパックで回収してもらう費用
ゆうパックで回収してもらう費用は、6,270円となっています。
申し込みが完了すると、消火器リサイクル推進センターからゆうパック伝票と消火器発送用の専用箱が送られてくるので、その際に代引きで支払いを行います。消火器の運送には特殊な手続きや注意事項があり、安全性を確保するための専門的な処理が不可欠です。
そのため高い専門知識や技術、適切な設備が必要となり他の方法に比べると高額になっています。
買い替え時にホームセンターで引き取ってもらう
消火器の処分と同時に新しい消火器の買い替えを検討している人は、購入するホームセンターで引き取ってもらうこともできます。
その場合、ホームセンターによっては無料で引き取ってもらえることもあります。引き取りの不可やその際の費用については、購入するホームセンターに問い合わせて確認するようにしましょう。
不用品回収業者へ依頼
消火器を不用品回収業者に回収してもらうことも可能です。この場合リサイクルシールは不要ですが、回収費用として約2,000~3,000円かかることがあります。
ただし、業者によって費用は異なり、追加料金が発生することもあるため事前に確認しておくと良いでしょう。
消火器の使用期限はどのくらいか
消火器は材質や安全率などに基づいて使用期限が定められており、各消火器の本体に使用期限が表示されています。業務用消火器には「設計標準使用期限」と表示されており、一般的には10年です。
住宅用消火器の使用期限はおおむね5年ですが、このタイプの消火器は薬剤の詰め替えができない構造となっています。
使用期限を過ぎた消火器は破裂による人身事故の危険性があります。
そのため、放置せずに速やかに新しい消火器と取り替えてください。
特に、腐食やキズ、変形などが見られる消火器は使用期限に達していなくても直ちに交換を行いましょう。消火器の使用期限を守ることは、消火器の正常な機能を維持し火災時に効果的に対処するために重要です。
定期的な点検やメンテナンスも同様に重要であり、消火器を適切に保管し使用期限を把握していることが安全な環境を維持するために必要です。
まとめ
特定窓口や指定回収場所を活用し、消火器をリサイクルすることで環境への貢献も行えます。消火器の処分は私たちの防災意識と環境保護につながる大切な行動ですし、安全を守る重要なステップです。
安全な生活を築くために、正しい処分を心がけましょう。